銀行員がとるべきおすすめ資格3選!!出世や転職、独立に有利に!

銀行員になってたくさんの資格試験を受ける必要があるけど、どうせなら自分の将来のために役立つ資格の取得を優先したいわ。

これまで銀行員として多くの資格を取得し、実際に実践に落とし込んできた私が、取って良かった資格を3つに絞ってお伝えします。

こんばんは。ブロ銀です。

銀行員、常に自己研鑽を求められます。したがって銀行員の皆さまは毎年なにかしらの資格試験を受験されているのではないでしょうか。

資格試験を受ける理由は人によってさまざまかと思います。銀行からの要請で受験するパターン、昇格要件の資格を取得するため、自分自身のキャリアアップのため…etc。

資格試験を受けるのは良いですが、中には取得してもあまり意味のない資格も多いです(銀行業務検定とか銀行業務検定とか銀行業務k…)。

私自身は、同じ勉強時間を取るなら、本業とのシナジーや専門性・権威性があり、今後のキャリアアップに有利な資格取得を目指した方が得だと考えます。

なのでこの記事では、これまで数多くの資格試験を受験してきた私が、

「本業とのシナジー度」
「専門性」
「出世への寄与度」
「転職や独立の際の寄与度」
「取得難易度とのバランス」

という完全なる独断と偏見での評価軸からおすすめ資格を3つ紹介します。

【ブロ銀的評価軸】

本業とのシナジー度その資格が銀行員の仕事にどれだけ活かすことができるか、また更なる付加価値を生み出せるか
専門性独占業務があるか。なくても資格の知識は専門性が高いか
出世への寄与度その資格取得によって人事的な評価にどれだけ有利に働くか
転職や独立の際の寄与度その資格を取得していることが転職や独立の際にどれだけ有利に働くか
取得難易度とのバランスその資格取得に必要な勉強時間は過度ではないか

まず先に結論から言うと、下記の3つがブロ銀的おすすめ資格3選となります。

① 中小企業診断士
② 1級ファイナンシャルプランニング技能士
③ 宅地建物取引士

1つずつ深堀をしていきます。

目次

中小企業診断士(経営コンサルタントの国家資格)

【評価】

本業とのシナジー度(4.5/5点)
専門性(4点/5点)
出世への寄与度(4.5/5点)
転職や独立への寄与度(5/5点)
取得難易度とのバランス(3/5点)
合計得点21/25点

本業とのシナジー度 

経営コンサルタント唯一の国家資格と呼ばれる中小企業診断士は、銀行員の仕事とのシナジーは非常に高いです。

私は長年、法人営業に従事していますが毎日のように経営者と面談し、企業経営のサポートを実施しています。

診断士を取得すれば、「経営の現状分析」「経営戦略の立案サポート」「マーケティング支援」「補助金申請サポート」などなど様々なサポートが可能となり、「金融のプロ」×「経営のプロ」として高いシナジーが期待できます。

また、経営を学ぶことで経営者目線で様々な課題に取り組むことができることから、取引先の経営だけでなく、自社の経営についても俯瞰した目線で捉えることが可能となり、本部の企画部門など活躍の場が広がる可能性も秘めています。

専門性 

上述の通り、中小企業診断士は「経営コンサルタント唯一の国家資格」となり「経営」のプロとしての専門性は高いです。

コンサルタントという職業は、資格がなくとも誰でも名乗ることができるのが現実です。そういった中において中小企業診断士の資格は「経営」を体系的に学んだ「専門家」として対外的な信用力も申し分ないです。

出世への寄与度 

近年の会社経営においては人材の価値が高まっており、投資家が投資判断する際も人的資本に着目するようになってきました。

2023年3月より、金融庁や政府によって人的資本の開示が義務化され、7分野19項目における情報の開示が求められています。

そういった流れの中で、近年金融機関界隈では「中小企業診断士」をはじめとする専門性の高い「高度資格取得者」の人数を開示する流れが顕著となっています。対外的なアピールとなりやすいからです。

上記状況を踏まえれば、診断士取得はどの銀行も今後も力を入れていくでしょうし、資格取得者には一定のインセンティブが働くことを想定すれば出世にも大きく寄与する資格であると考えています。

転職や独立の際の寄与度 

中小企業診断士は転職や独立には、大いに有利な資格です。

コンサルティング業界への転職

特にコンサルティング業界の転職では資格を持っていない人と比較すると大きく有利なるでしょう。

経営戦略、人事、財務等、幅広い知識があることの証明になるため、戦略系コンサル・組織人事コンサル・財務コンサルなど、コンサルティング業界であればどんな分野でも評価される傾向にあるようです。

コンサルティング業界以外への転職

また、コンサルティング業界以外への転職についても幅広い業界で中小企業診断士は転職で有利だと考えられます。


なぜなら、中小企業診断士資格を取得するために経済学、財務・会計、経営理論、運営管理(サプライチェーンマネジメント)、法務、情報システムなど、ビジネスで役立つ幅広い知識を学ぶ必要があり、

この資格はこれらの知識があることを証明するものなので、多くの業界の転職で有利になる場合が多いと考えられます。

また、企業をコンサルティングできる知識があることから、経営者の視点から考えられる人だと見てくれることもあります。知識そのものだけでなく、こういった印象面でも転職で有利になることがあります。

独立

47.8%

突然ですが、上の数字は中小企業診断士として独立している人の割合になります。

それ以外に、2~10年以内に独立を検討している診断士の割合は23.4%程度存在し、中小企業診断士の多くが独立を意識していることが分かります。

選択肢回答数構成比(%)
中小企業診断士として独立している90447.8
2年以内に独立したい1407.4
5年以内に独立したい1618.5
10年以内に独立したい1427.5
予定はない51527.2
無回答301.6
一般社団法人中小企業診断士協会アンケート(令和3年5月)https://www.j-smeca.jp/attach/enquete/kekka_r3.pdf

中小企業診断士の独立は、民間企業の経営コンサルを受けることのほか、補助金申請サポート業務、公的機関からの公的業務の受託、研修・セミナー講師、執筆活動など多岐に渡る仕事があることから、自身の専門性を活かして多方面での活躍が期待できる資格です。

資格難易度とのバランス 

中小企業診断士に必要な勉強時間は一次試験、二次試験合計で1,000時間程度と言われており非常に負担の大きい試験です。

また、一次、二次試験をストレートで合格する確率は4%程度ともいわれており難易度も高い資格です。

そのため、資格取得には相応の覚悟と計画性を持った受験勉強が重要となってきます。

ただし!

そんな非常に難易度の高い「中小企業診断士」を二次試験を受けることなく確実に取得する方法もあります。

その方法についてはこちらの記事にまとめているので是非参考にしてみてください。

また、診断士試験を合格するためには通信講座の受講がおすすめです。

数ある通信講座の中でも特におすすめなのが、私が実際に受講し、一次試験一発合格を果たした「診断士ゼミナール」です。

詳細は関連記事にまとめていますので、興味ある方は是非遊びに来てください。

1級ファイナンシャルプランニング技能士(お金のプロ)

【評価】

本業とのシナジー度(5/5点)
専門性(4点/5点)
出世への寄与度(4/5点)
転職や独立への寄与度(4/5点)
取得難易度とのバランス(3.5/5点)
合計得点20.5点

本業とのシナジー度 

FP1級と銀行員とのシナジーは非常に高いです。

FP1級の学習範囲は「ライフプランニング」「年金」「保険」「不動産」「金融資産運用」「税金(タックスプランニング)」「相続」「事業承継」と多岐に渡りますが、その学習範囲の全てが銀行員の業務と密接にかかわっているからです。

また、FP1級の知識は「個人」のお客様にも「法人」のお客様にも適用が可能で、部署や役割を問わず銀行員なら誰しもが目指すべき資格であると考えます。

専門性 

FP1級は、日本におけるファイナンシャルプランニングに関する最高レベルの資格です。

この資格を持つ人は、金融や保険、不動産、税金、相続など、幅広い分野において高度な知識と技能を有していると対外的にも認められ、「お金のプロ」として専門性の高い資格であると言えます。

実際に、FP1級の資格を活かしてセミナーやマスコミへの出演、経済誌の執筆など幅広い活動が可能となる可能性があります。

出世への寄与度 

FP1級の取得は、銀行内における出世にも十分寄与する資格であると考えます。

実際に私の勤める銀行では、FP1級の資格取得者数を拾い上げて対外的に公表しています。

資格取得の奨励金も完備し、銀行を上げてFP1級の資格取得者を増やそうと尽力しています。

これは、世の中が上場企業ひいては銀行に対して人的資本経営を求める声が大きくなってきたことに加えて、人財育成による高度な専門性を持った人材の確保を通じて、顧客の問題解決の質を上げ他行差別化を図るためです。

その流れの中においては、FP1級などの難関資格取得者は、人事考課においても高い評価が与えられる傾向にあると考えられます(実際に私もFP1級取得あと、安定して高い人事考課を得ています)。

転職や独立の際の寄与度 

FP1級を受験するためには、「FP2級を保有していること」や、「実務経験が5年以上あること」といった条件があります。

そのため、FP1級は一定の学力と実務経験を有する人が受検するレベルの高い試験を言えます。

にも拘わらず、合格率は10%前後で推移しています。

このこと難易度が高い資格であることは明確であり、FP1級を保有していれば豊富な金融知識を所有していると評価されますので、転職活動の際には大きな強みになると言えると考えます。

FP1級を活かした転職先として多いのは

✅ 証券会社
✅ 生命保険会社
✅ 損害保険会社
✅ 不動産会社
✅ 税理士法人
✅ 事業承継・相続コンサル会社
✅ FP事務所
✅ FPとして独立  etc

が挙げられ、その裾野は広く特に金融業界内での転職には有利な資格であると思います。

また、資格取得後、ファイナンシャルプランナーとして独立を果たす人も一定数います。

FPとして個々人のライフプランの立案に寄り添い、経済的な面から人生をサポートできる素敵な仕事ですね。

資格難易度とのバランス 

FP1級に必要な勉強時間は450~600時間と言われています。

仮に、1日2時間の勉強を行った場合、勉強期間に換算すると6ヶ月~10ヶ月程度となり、それなりに負担の大きい試験です。

しかし、この勉強時間は人それぞれのこれまでの経験や実務経験の内容などで大きく変わってくることも事実です。

私自身は、長年法人営業として中小企業支援に従事していたこと、その過程で事業承継や相続の話を定期的にアウトプットしていたこと、宅地建物取引士を取得しており不動産に関する知識がそれなりにあったことから300時間ちょっとで合格することができました。

集中的に効率よく取り組むことで短期合格も十分狙える資格でもあります。

また、試験についても年1回のチャンスしかない「中小企業診断士」「宅建士」と違い、年3回(学科試験は5月・9月・1月)と複数回チャンスがありしっかりと準備をすることで十分合格までたどり着くことができるでしょう。

宅地建物取引士(不動産のプロ)

本業とのシナジー度(4/5点)
専門性(4点/5点)
出世への寄与度(3/5点)
転職や独立への寄与度(4.5/5点)
取得難易度とのバランス(4/5点)
合計得点19.5点

本業とのシナジー度 

銀行員と宅建士のシナジーは相応に高いです。

銀行員の業務においては「不動産」が絡む案件は数多くあり、不動産に関する知識を保有しておくに越したことはないです。

私が主に従事している「法人営業」の場面においては特に宅建士の知識が活きてくる場面が多いです。

例えば下記のような場面で宅建の知識が役に立っていると感じます。

✅融資対応時の不動産担保取得手続き(根抵当権の設定関連)全般
✅不動産評価実施時
✅取引先企業の事業拡大に伴う不動産購入時の価格の妥当性・立地の検証
✅不動産投資案件(収益物件)に係る仲介業者とのやり取り・案件の収支妥当性の検証
✅不動産分譲業者の商品土地仕入れ案件に対するやり取り・開発行為の妥当性の検証
✅住宅ローン案件に係るやりとり全般  etc

特に、法人営業をやっていると「不動産業者」からの持ち込み案件を多くいただきますが、不動産業者は金融機関から融資を引き出きだしてなんぼなので、担当が若い銀行員だったりすると時にムリを言ってきたり高圧的な態度を取ってくる方もたまにいらっしゃいます。

私も若い時はそういう場面に多く出くわしました。

しかし、宅建士を取得してからは「不動産の知識があることの証明」になるため業者にナメられることなく対等に話ができるようになりました。この点、かなりメリットと感じています。

専門性 

そもそも宅建士とは、不動産取引の専門化であることを示す資格となります。言い換えると

不動産取引のスペシャリストです。

宅建士の主な業務内容は下記の3点ですが、それぞれが宅建士の独占業務(宅建士以外行うことできない業務)であり、その点で宅建士は不動産取引における専門性の高い資格であるということができます。

宅建士の独占業務

① 重要事項の説明

② 重要事項説明書(35条書面)への記名

③ 37条書面への記名

今回の記事では独占業務のそれぞれを深堀はしませんが、銀行業務と重なる部分が多く、専門性も高いことから銀行員にとっておススメの資格と言えるでしょう。

出世への寄与度 

宅建士の取得は、銀行内における出世にも十分寄与する資格であると考えますが、

先の「中小企業診断士」「FP1級」と比較すると少し見劣りするイメージです。

というのも、私の銀行では「中小企業診断士」「FP1級」は高度資格として行内でも認定され、昇格試験や人事考課においても、一定のインセンティブが認められていますが、

宅建士に関しては高度資格としての認定はないのが現状です。

試験の難易度的にも「中小企業診断士」>「FP1級」>「宅建士」と言われていることも影響しているかもしれません。

ただし、勤務する銀行によっては宅建士の取得を高く評価する銀行も数多くあると推察され、取得が出世に対してプラスの影響を及ぼすことは間違いありません。

転職や独立への寄与度 

宅建士については転職の寄与度は抜群でしょう。

というもの、不動産業者は宅建業法にて

ひとつの事務所において「業務に従事する者」5人につき1人以上の割合で、専任の宅地建物取引士を設置することが義務付けられている

からです。つまり、不動産業を営むためには従業員5人に1人が宅建士である必要があります。

これは不動産取引に精通した専門家を一定の人数事業所に確保することで、取引の公正さを確保する役割が期待されているためです。

また、支店を開設し多店舗展開する場合においても、その事務所ごと5人に1人は宅建士である必要があるため、不動産業界における宅建士の需要は相応に高いです。

実際に私も宅建士を取得した後、歴代担当してきた不動産業者の社長から「銀行しんどくなったらうちにおいで」とお声がけいただくケースが増えました。

宅建士の資格取得により、将来的に不動産業界への転職を志した際も有利となることは間違いないでしょう。

また、宅建士という資格を武器に「不動産業者」として独立開業するケースも多いです。

開業するには宅建業者としての免許を受けるため事務所を確保することや、営業を行うため宅建協会へ納める保証金の確保などのハードルはありますが、そもそも独立を目指して宅建士を取得する人も多く、独立に適した国家資格であると思います。

資格難易度とのバランス 

宅建士取得に必要な勉強時間は300~400時間と言われており、これまで紹介してきた「中小企業診断士(1,000時間)」「FP1級(450~600時間)」と比較すると短時間で合格が目指せるタイパの良い資格となります。

また、実務経験などの受験要件も特になく(主婦の方が受けるケースなども多いです)、まず初めに受けるなら3つのうちどの資格⁈と聞かれると宅建士がおすすめかと思います。

ただし、試験については毎年10月の年1回しか行われない点は注意が必要です。早め早めの準備が合格を手繰り寄せるカギになると思います。

まとめ

いかがだったでしょうか。

銀行員にとっておススメの資格3選をまとめさせていただきました。

自分自身3つの取得の保持者であり、内容にはある程度信憑性があると思っています。

取得する順番ですが、「宅建士」→「FP1級」→「中小企業診断士」がおすすめかと思います。

なぜならFP1級には「不動産」という試験範囲があり、宅建士の試験範囲が重複しますし、診断士にも宅建士、FPで学習した内容が一部試験範囲に入っているからです。

この記事で紹介した3つの資格を取得すれば、しごでき銀行員として本業での安定した成果の確保も可能でしょうし、銀行(会社)に依存しないキャリアが形成でき、健全なメンタルの確保にもつながると確信しています。

嫌なことがあればいつでも辞めたるんやぁ~。の精神ですね。

この記事があなたのキャリア形成の一助になれば幸いです。

ではまた!!

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この記事を書いた人

現役銀行員として資格取得にチャレンジを続けてきました。
現在、下記の資格に「独学」で「一発合格」しています。
このブログでは私のこれまでの経験の発信を通して、読者の皆さまと共にしごできビジネスマンとして成長していくことを目指します。
【保有資格】
▶中小企業診断士
▶1級ファイナンシャルプラニング技能士
▶宅地建物取引士
▶ITパスポート
▶各種銀行業務検定  etc……

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